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肝胆膵

01総論BT?PABA試験:膵外分泌機能を調べるもので、慢性膵炎の診断に用いられる。急性膵炎:PABA吸収試験のような経口的に試薬などを投与する検査は★禁忌★膵島ラ氏島:膵尾部に多く、染色で明るく染まるインスリン分泌:生理的には約50単位/日必要で、これはラ氏島貯蔵量の1/5に相当細胞数:β〈B〉細胞が最も多い(膵ラ氏島の中で60?80%を占める)ソマトスタチン:視床下部や膵ラ氏島δ〈D〉細胞から分泌ソマトスタチン:成長ホルモンやグルカゴン、インスリン、ガストリン分泌などを抑制1型糖尿病HLAの素因のもとにある種のウイルス感染膵ラ氏島に対する自己免疫を惹起膵ラ氏島炎を生じ、β細胞が破壊されインスリン分泌が低下β細胞へのリンパ球浸潤を認める先天性総胆管拡張症:拡張した胆管を全摘、拡張胆管切除術+肝管消化管吻合術体外衝撃波結石破砕術胆囊内胆石に対して行われる胆囊内の純コレステロール胆石(胆石の石灰化がない)30mm以下、3?4個以下胆囊収縮良好胆囊の隆起性病変:一般には10mm以下の胆囊ポリープは経過観察肝移植の適応肝硬変、原発性硬化性胆管炎、胆道閉塞症、劇症肝炎、肝細胞癌、嚢胞性肝疾患、Wilson病、肝芽腫肝細胞:胆汁酸を産生Pit細胞:肝類洞内に存在するNK細胞で、消化管の悪性腫瘍の肝転移を抑制星細胞:肝細胞と類洞上皮細胞の間のDisse腔にあり、細胞内の脂肪滴にビタミンAを貯蔵Kupffer細胞:類洞内に存在する肝臓のマクロファージ胆管上皮細胞:胆管の内腔を構成肝悪性リンパ腫:可用性IL-2レセプターが上昇PABA排泄試験:膵酵素のキモトリプシンによる消化機能と小腸の吸収機能を検査p?アミノ安息香酸(PABA)paraaminobenzoicacid对氨基苯甲酸PABA排泄が低下:慢性膵炎、吸収不良、門脈圧亢進、糸球体濾過値の低下セクレチン:十二指腸および一部空腸上部の腺の深部にあるS細胞から分泌されるペプチドホルモンセクレチン:重炭酸塩に富む膵液を大量に分泌する作用をもつ。ソマトスタチン:視床下部から分泌され、成長ホルモンやTSH分泌も抑制pancreaticpolypeptide(膵ペプチド):膵外分泌抑制作用胆汁うっ滞で吸収が障害:脂質、ビタミンK灰白色便を呈する患者で尿中排泄が低下:ウロビリノゲン顕性黄疸:血清総ビリルビンが2mg/dL以上不顕性黄疸:血清総ビリルビンが1~2mg/dL肝臓の解剖門脈:肝動脈よりも太いGlisson鞘内を併走:門脈、肝動脈および胆管下大静脈:肝臓の背側に位置肝円索を肝側にたどると門脈に達する右肝静脈:右葉の前区域と後区域の境を走行原発性胆汁性肝硬変:IgMの上昇直接ビリルビン:水溶性BT-PABA試験:膵外分泌能(膵液中のキモトリプシン活性)を診断経口ブドウ糖負荷試験:膵内分泌機能検査腹部触診で呼吸に応じて移動する腫瘤:胆嚢癌造影CT肝嚢胞:類円形で、内部は均一の低吸収域を呈する肝血管腫:周辺から造影される類円形の高吸収域で、後期相でもその高吸収域は持続肝細胞癌:初期は低吸収域で早期に造影され、後期には造影剤が流出する類円形病変を呈する転移性肝癌:周辺が造影剤で増強される類円形病変を呈する肝動脈化学塞栓療法の適用を決める際に最も注意すべき病歴:ヨード造影剤によるショックヨード造影剤の禁忌①ヨード過敏症→アナフィラキシーショック(→喘息は危険因子)②重篤な甲状腺疾患③重症腎不全(→造影剤腎症の危険因子)尾状葉:解剖学的に下大静脈の腹側に存在門脈:脾静脈、上?下腸間膜静脈が流入肝静脈:下大静脈へ流入左腎静脈:第1?2腰椎レベルで下大静脈に流入内腸骨静脈は外腸骨静脈と合流し総腸骨静脈から下大静脈に注ぐCourvoisier徴候:三管合流部以下の腫瘍によって(無痛性に)胆嚢が腫大し、触知できるようになるもの腹腔動脈:Th12の高さで総肝動脈?脾動脈?左胃動脈に分かれる固有肝動脈:総胆管と伴走上腸間膜動脈:十二指腸水平部から上行部の腹側を走行肝左葉切除で肝切離面に露出する静脈:中肝静脈肝移植の適応でない:肝内胆管癌非アルコール性脂肪性肝炎:血中γ-GTPが高値で、ALPが基準範囲内に留まるNASH治療:肥満治療、活性酸素の抑制にビタミンEなど胆汁うっ滞の生化学的な特徴直接ビリルビン優位の黄疸胆道系酵素であるALP?LAP?γ?GTPが著増総コレステロール上昇(リポ蛋白Xにより)血清銅増加(本来胆汁中に排泄されるべき銅が胆汁に排泄できず)短肝静脈:尾状葉をドレナージする静脈で平均7±3本存在し、直接下大静脈に流入Cantlie線:胆嚢底と肝背面の下大静脈を結ぶ線で外科的右葉?左葉を分ける線腹膜偽粘液腫:ゼラチン状の物質が腹腔内に広範囲に貯留Courvoisier徴候:胆管閉塞にて胆嚢が腫大するのを触れる所見(無痛性の胆嚢腫大)で、総胆管癌、乳頭部癌、膵頭部癌などで認められる急性汎発性腹膜炎:腸管蠕動が低下し、麻痺性イレウスになる十二指腸潰瘍穿孔:腹腔内に漏れ出た空気が横隔膜下に溜まると、肺肝濁音界は低下●溶血における血清生化学所見①間接型優位の高ビリルビン血症②血清ハプトグロビン低下③尿中ウロビリノゲン強陽性④LD(Ⅰ)増加胆嚢腺筋腫症:Rokitansky-Aschoff洞が増生●肝性脳症の誘因①高蛋白食、消化管出血②便秘→腸内細菌増加③低K血症?アルカローシス④利尿薬や大量腹水除去→肝血流低下⑤中枢神経抑制薬:鎮静薬や抗不安薬、睡眠薬など⑥異化亢進:感染や手術、副腎皮質ステロイド投与などアルコール性肝硬変は肝移植の適応:禁酒後6か月以上経過し、かつ肝移植後飲酒を再開するおそれがないという条件で適応疾患と症候の組合せ肥厚性幽門狭窄症:stringsign、低Cl性代謝性アルカローシスWilson病:Kayser-Fleischer輪、Fanconi症候群vonGierke病:人形様顔貌腸重積症:注腸造影でカニ爪状の陰影欠損乳糖不耐症:ラクターゼ欠乏ロタウイルス感染症:白色便性下痢Gilbert症候群:高間接型ビリルビン血症肝胆膵疾患とその原因の組合せ胆道癌:先天性胆道拡張症胆管癌:原発性硬化性胆管炎Gilbert症候群:体質性黄疸Mirizzi症候群:閉塞性黄疸Lemmel症候群:急性膵炎02肝疾患肝血管腫:強い染まりが腫瘍の周辺より始まり、中心へ広がり、腫瘍全体が長く濃染するのが特徴イノシシ肉の喫食後の急性肝炎:E型肝炎の疑いE型肝炎:飲み水や生の肉食(e.g.鹿肉、イノシシ肉、豚肉)などによる経口感染し、不顕性感染が多い特発性細菌性腹膜炎肝硬変非代償期(→アルコール性に多い)明らかな感染源なく発症する細菌性腹膜炎大腸菌、クレブシエラ、連鎖球菌などの腸内細菌が起炎菌として多いシャントや網内系機能低下などが誘因で、腹水を合併する患者に多い発熱、腹痛を認めるが無症状のこともある。腹水穿刺:多核白血球増多、蛋白<1g/dL、pH<7.35、乳酸>33だが、細菌は陰性のこともある治療:適切な抗菌薬投与と肝硬変の治療慢性アルコール性障害でみられる:大腿骨頭壊死大腿骨頭壊死の原因:アルコール多量摂取やステロイド投与滲出性腹水黄褐色で混濁し、比重1.以上、蛋白濃度4.0g/dL以下リンパ球、好中球、赤血球などの細胞成分を多く認め、Rivalta反応は陽性。漏出性腹水無?淡黄色で混濁がなく、比重1.以下、蛋白濃度2.5g/dL以下細胞成分の混入は少なく、Rivalta反応は陰性。ゼリー状腹水:腹膜偽粘膜腫抗ENA抗体:全身性エリテマトーデス、MCTDで陽性抗Jo?1抗体:多発性筋炎/皮膚筋炎抗ミトコンドリア抗体:原発性胆汁性胆管炎で陽性急性B型肝炎:最も劇症化率が高く劇症肝炎症状発現後8週以内に高度の肝機能障害に基づいて肝性昏睡2度以上の脳症をきたし、PT40%以下を呈するもの発病後10日以内に脳症が発現:急性型、それ以降に発症:亜急性型原因:ウイルス性肝炎が最も多く(成因の約50%)、そのほか薬剤性(15%)、自己免疫性肝疾患(10%)針刺し事故まず流水で十分に洗浄針事故を受けた側がHBs抗原?抗体ともに陰性の場合:48時間以内に中和抗体のHBIG(抗HBsヒト免疫グロブリン)を投与して受動免疫を与え、さらに能動免疫形成のためにHBワクチンを投与HBIG:3か月くらいしか効果は持続しないラジオ波焼灼血小板5万以上、PT50%小さな肝細胞癌(単発で最大径5cm以下、多発で3個以下かつ最大径3cm以下)コントロール困難な腹水ない場合経カテーテル的肝動脈塞栓術(TAE)経皮的エタノール注入療法(PEIT)マイクロ波凝固療法(MCT)ラジオ波焼灼術(RFA)潰瘍性大腸炎:原発性硬化性胆管炎が合併しやすいフィブリノゲン:第Ⅰ凝固因子C型慢性肝炎に対するインターフェロン療法肝臓の線維化が進行している症例:は効果が期待できない急性増悪でALTが著明に上昇している症例:排除効果が期待できるウイルス遺伝子型2型:高いウイルス排除効果が期待できる肝硬変:食後高血糖肝硬変:AST優位のトランスアミナーゼ上昇、血清AST/ALT比は上昇ICG投与15分後の残存率:10%以下が基準値経カテーテル的肝動脈塞栓療法(TAE;transcatheterarterialembolization)門脈本幹やその一次分岐に腫瘍塞栓のある例は★禁忌★AST:肝細胞全体に分布ALT:主に門脈域周辺の肝細胞に分布AST/ALT比:肝障害に応じて上昇γ-GTP:禁酒により速やかに改善ASTのみが上昇しており、ALTが正常範囲:急性心筋梗塞や骨格筋障害、溶血亢進の可能性が高いAST:肝臓に多く含まれるがそれ以外にも、特に心筋や骨格筋、腎臓、赤血球などにも多く含まれる肝細胞癌の腹腔内破裂:カテーテルによる肝動脈塞栓術が適応アルコール性肝障害の特徴AST/ALT比>1血清γ-GTP高値肝腎コントラスト増強炎症細胞の浸潤(肝組織好中球浸潤)肝細胞空胞化肝細胞周囲線維化Mallory小体アルコール性肝炎:肝細胞の風船様腫大や壊死、Mallory小体、多核白血球の浸潤が認められるA型肝炎:不十分な調理の生貝類(生カキ)や汚染された生水の摂取などが原因交渉で感染することが多い:B型肝炎孤立性の大腸癌肝転移肝切除の適応基準①耐術可能②原発巣が制御されているか制御可能③肝転移巣を遺残なく切除可能④肝外転移がないか制御可能⑤十分な残肝機能β-D-グルカン:真菌感染症の有無15分後の停滞率(R15)正常値は10%以下20%以上であれば活動性の肝障害30?35%以上では肝硬変の可能性が高く40?50%以上では非代償性肝硬変の可能性が高い肝硬変で70%以上であると重篤な肝不全で、肝性脳症などの症状が現れるアミノ酸代謝異常芳香族アミノ酸(aromaticaminoacid;AAA):主として肝臓で代謝、代謝が阻害されると血中濃度が上昇分岐鎖アミノ酸(branchedchainaminoacid;BCAA):肝臓で産生、肝不全では血液中でAAAが増加してBCAAは減少Gilbert病先天性のビリルビン代謝異常による体質性黄疸間接ビリルビン優位溶血などで胆汁中へのビリルビン排泄が増加:尿中ウロビリノゲンは陽性患者がHBs抗原(+)で、医療従事者側がHBs抗原(-)、HBs抗体(-)の場合:抗HBsヒト免疫グロブリンの投与が必要肝動脈化学塞栓療法:肝障害度A、B(Child分類A、B)の手術不能で多血性肝細胞癌脂肪肝肝臓における脂肪重量が10%以上原因:肥満や飢餓、糖尿病やステロイド薬投与、甲状腺機能亢進症、妊娠、アルコール、テトラサイクリン投与、Reye症候群臨床症状:肝腫大や非特異的な食欲不振、悪心?嘔吐、右上腹部不快感検査成績:トランスアミナーゼの上昇、血清ChEが多くの症例で上昇抗RNP抗体:混合性結合組織病(MCTD)の診断に有用抗DNA抗体:全身性エリテマトーデスの診断に有用抗平滑筋抗体:自己免疫性肝炎の診断に有用原発性胆汁性胆管炎:抗ミトコンドリア抗体が陽性α1-アンチトリプシン法:蛋白漏出性胃腸症の診断グルカゴン負荷試験:糖尿病やインスリノーマの診断慢性肝炎:7割がHCウイルスによる、2割がHBウイルスE型肝炎ウイルス:妊娠末期に感染した場合には劇症化しやすいので注意が必要D型肝炎ウイルス:増殖にHBs抗原の外殻を必要、不完全なRNAウイルス、HBVとの同時感染か、HBVキャリアに重複感染肝硬変:高γ-グロブリン血症を認めるコレステロール:肝細胞での産生低下が起こり低値となる肝細胞癌に対する肝移植の適応ミラノ基準①腫瘍が1個だけで大きさが5cm以下または腫瘍が3個までで大きさが3cm以下②脈管に浸潤していない③肝臓以外に転移がない肝細胞癌に対するラジオ波焼灼療法:複数個であれば、3個以内、3cm以下が望ましい肝動脈化学塞栓療法:門脈本幹の閉塞があると禁忌腹部超音波写真肝細胞癌:周辺に低エコー帯(halo)を伴うモザイク状陰影を認める肝内胆管癌:分葉状腫瘍で肝内末梢胆管の拡張像を認める肝嚢胞:境界明瞭?辺縁平滑な内部無エコーの腫瘤転移性肝癌:多発性で、初期に辺縁部のみが濃染するリング状増強効果を呈することが多いアルコール性肝炎の組織所見肝細胞の風船化(balloonig)、アルコール硝子体(Mallory小体)、分葉核好中球浸潤、脂肪変性、肝細胞周囲性線維化肝炎をきたすウイルス感染症とその診断に必要な抗体検査の組合せA型急性肝炎----------IgM型HA抗体B型急性肝炎----------IgM型HBc抗体C型慢性肝炎----------HCV抗体伝染性単核症----------VCAIgM抗体サイトメガロウイルス感染症----------CMVIgM抗体C型慢性肝炎の診断スクリーニング:HCV抗体確定診断:HCV-RNA●ラミブジン?作用機序:核酸アナログで、逆転写酵素阻害剤のラミブジンは、B型肝炎ウイルスやHIVのDNA合成を抑制する。?適応:B型肝炎ウイルスによる慢性活動性肝炎、HIV感染?問題点:ウイルス増殖期にしか効果がないこと、耐性B型肝炎ウイルスYMDD変異ウイルス誘導による耐性形成、リバウンドが問題リツキシマブ:CD20陽性のB細胞型腫瘍に用いられるモノクロナール抗体分岐鎖アミノ酸:バリン?ロイシン?イソロイシン肝線維化マーカー①血小板数②Ⅳ型コラーゲン?7S③プロコラーゲンⅢペプチド④ヒアルロン酸AST:肝臓に多く含まれる以外、特に心筋や骨格筋、腎臓、赤血球などにも多く含まれる細菌性肝膿瘍原因:大腸菌、KlebsiellaなどのGram陰性桿菌が多い検査:腹部超音波やCT上、低吸収域の多発性の類円形腫瘤治療:胆汁うっ滞性のものであれば緊急胆道ドレナージおよび胆汁排泄性の抗菌薬の投与抗カルジオリピン抗体:抗リン脂質抗体症候群で認める抗TPO抗体:Basedow病や橋本病で認める抗ミトコンドリア抗体:原発性胆汁性肝硬変で認める自己免疫性肝炎:抗核抗体、抗平滑筋抗体が陽性抗平滑筋抗体:自己免疫性肝炎に特異的Rotor症候群肝細胞で抱合された直接ビリルビンの毛細胆管への排泄障害直接ビリルビン優位の黄疸をきたすGilbert症候群肝臓における先天性ビリルビン代謝異常による体質性黄疸肝細胞での間接ビリルビン摂取の障害やグルクロン酸抱合障害間接ビリルビン優位Dubin-Johnson症候群肝臓における先天性ビリルビン代謝異常による体質性黄疸肝細胞で抱合された直接ビリルビンの毛細胆管への排泄障害直接ビリルビン優位な黄疸を呈する予後良好な体質性黄疸抗癌化学療法により再活性化をきたす肝炎ウイルス:B型間接ビリルビン優位:Gilbert症候群やCrigler?Najjar症候群直接ビリルビン優位:Dubin?Johnson症候群やRotor症候群Gilbert症候群体質性黄疸で最も頻度が高く普段は黄疸がはっきりしないことも多いが、飢餓状態では間接ビリルビンの上昇が著明になるのが特徴緑色連鎖球菌:感染性心内膜炎の起因菌として最も多いリステリア:食中毒や髄膜炎の起因菌として頻度が高い。Gram陰性桿菌である。肺炎球菌:細菌性肺炎の起因菌として頻度が高いロゼット形成:自己免疫性肝炎(AIH)で認められるEOB造影MRI:ガドキセト酸ナトリウム(Gd?EOB?DTPA)を有効成分とするMRI用肝臓造影剤を投与したMRIである。免疫抑制療法開始前:HBs抗原を測定し、HBs抗原陰性の場合にはHBs抗体、HBc抗体を測定HBV再活性化に起因する肝炎を:denovoのB型肝炎肝硬変の成因で最も多い:C型肝炎肝膿瘍:辺縁をリング状に造影効果がある多房性の低吸収域HBVキャリアまたは既感染者に抗TNF製剤を投与する場合HBs抗原?抗体とともにHBc抗体(特にIgM型)を測定陽性であれば、HBV-DNAで経過観察HBV-DNAが上昇してくるようであれば、HBVの再活性化である核酸アナログ投与により肝炎を防ぐことができる●原発性硬化性胆管炎(PSC)?自己免疫によって、胆管に炎症性線維化を生じ、胆道狭窄?閉塞による胆汁うっ滞から肝硬変に至るもの?成人男性(男女比2:1)に多い?症状:発熱、右上腹部痛、消長を繰り返す閉塞性黄疸?自己抗体は陰性?画像診断:ERCPで枯れ枝状?ビーズ状?合併症:20%に潰瘍性大腸炎、10~15%に胆管癌?治療:内視鏡的ステント挿入術?内視鏡的胆道ドレナージ→最終的には肝臓移植E型急性肝炎?一部生焼けのシカ肉を食べたのち、数週間の潜伏期を経て、急性肝炎を呈しているので、E型急性肝炎が最も疑われる。?豚のレバー?シカ?イノシシなどの肉を生で食べた場合に生じるが、不顕性感染が多い。?E型肝炎の致命率は1?2%と低い(妊婦は20%と高い)。?診断はIgM型HEV抗体で行う。●肝硬変の難治性腹水治療?利尿薬:スピロノラクトン+フロセミド?塩分制限?抗バソプレシン薬?アルブミン製剤?腹水穿刺?腹水濾過濃縮再静注法●転移性肝癌における肝切除の頻度?大腸癌、神経内分泌腫瘍の肝転移:切除可能であれば予後の改善が期待できる。?胃癌、乳癌、腎癌、卵巣癌の転移:腫瘍の数や原発巣の状況によって肝切除の適応となる。?膵癌、胆道癌、肺癌の転移:進行が早く、肝転移が見つかったとしても肝切除は稀。肝機能評価としての肝障害度①腹水の有無②血清ビリルビン値③血清アルブミン値④ICGR15(%)⑤プロトロンビン活性値(%)直接Coombs試験:自己免疫性溶血性貧血Gilbert症候群:思春期以降の発症が多い03胆道疾患肝硬変:肝臓でのコレステロール生成が低下するので、コレステロール胆石は発生しにくい妊娠や多産:コレステロール胆石の原因胆嚢腺筋腫症不定愁訴で発症が多く胆嚢の粘膜の過形成、筋層の肥厚、壁内のRokitansky-Aschoff洞の増殖限局性分節状もしくはびまん性に胆嚢壁が腫大中年男性に好発治療:良性疾患であり、悪性化は認められないため、臨床症状が存在する場合には胆嚢摘出術、一般には経過観察先天性胆道拡張症膵?胆管合流異常症などが基礎にあることが多く膵液の総胆管への逆流により総胆管壁が拡張したものと考えられている比較的若年者に多く、本邦からの報告例が最も多く、女性に好発して認められる腹痛、腹部腫瘤、黄疸が3主徴治療:拡張胆管の壁からの癌化が認められるため、拡張胆管の切除が必要しかし、場合により肝内胆管の拡張を伴うこともあり、そのような場合には肝葉切除を併用することもあるコレステロール結石原因:肥満や糖尿病胆嚢内胆石の80%を占める純コレステロール石:胆嚢内に1個だけ認めることが多く、球型であり、黄白色を呈し、コレステロールの結晶が放射状に形成されるため、放射状構造を呈する。黒色石胆嚢内に複数個形成され、ビリルビン由来の重合体であり溶血性貧血や肝硬変、心臓弁置換術後などの溶血患者に多い肝内胆管結石や総胆管結石に多くみられる褐色で層状の割面をもつビリルビンカルシウム結石純コレステロール石:放射状構造をもつ色素胆石:褐色で層状の割面をもつビリルビンカルシウム結石混成石:内層と外層に分けられ、内層が放射状の純コレステロール石、外層は胆汁色素成分で層状構造をもつ混合石:割面が放射状および層状構造が組み合わさった胆石で、中心部の裂隙によりMercedes-Bentz徴候を認める胆嚢炎の起因菌:大腸菌やクレブシエラなどのグラム陰性桿菌、バクテロイデスやクロストリジウムなどの嫌気性菌総胆管結石症原因となる胆石:ビリルビンカルシウム結石が多く胆汁うっ滞をきたし、上行性感染を合併Charcot三徴:腹痛、発熱、黄疸Reynolds五徴:総胆管の閉塞が加わると急性閉塞性化膿性胆管炎としてグラム陰性桿菌のエンドトキシン?ショックやDICを伴い、Charcot三徴にショックおよび意識障害が加わり胆石径が15mm以下:内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)もしくは内視鏡的乳頭バルーン拡張術(EPBD)EST:十二指腸乳頭機能が低下して、胆道気腫症や上行性感染が生じやすく乳頭括約筋機能を温存するために、乳頭拡張術が優先EST後長期の観察で10?15%に胆石の再発を認める胆嚢:粘膜筋板を欠くので浸潤傾向が強く、予後不良胆嚢腺筋腫症:胆嚢壁のくびれを伴った壁肥厚を認める胆嚢コレステロールポリープ:数mmであるので、CTでは判別できないことが多い慢性胆嚢炎:胆嚢壁の肥厚、胆砂、胆嚢萎縮を認める十二指腸乳頭部癌比較的早期に症状(閉塞性黄疸)が出現しやすい早期に発見されることが多く高分化型腺癌手術適応が多く、予後は良好胆囊ポリープほとんど胆嚢ポリープは、コレステロールポリープか腺腫性ポリープと呼ばれる良性のポリープ1cm未満の胆嚢ポリープは悪性である可能性は低いので、経過観察10mmを超えるポリープで、かつ増大傾向のあるポリープや広基性のポリープは、胆囊癌の危険性があるので、腹腔鏡下胆囊摘出術の適応で、病理学的に良性と悪性の判断を行う。胆道疾患と治療の組合せa.先天性胆道拡張症----------拡張胆管(囊腫)切除+肝管空腸吻合術b.胆嚢腺筋腫症----------胆石や胆嚢炎を合併している場合:胆嚢摘出術総胆管結石症----------内視鏡的十二指腸乳頭切開術やバルーン拡張術急性胆管炎----------内視鏡的胆道ドレナージ急性胆嚢炎----------ドレナージと抗菌薬胆石----------体外衝撃波結石破砕術急性胆管炎の原因菌第1位:Escherichiacoli第2位:Klebsiellaspp.〈クレブシエラ属菌〉疾患とその原因の組合せ胆管癌----------原発性硬化性胆管炎(5?10%)胆道癌----------先天性胆道拡張症Mirizzi症候群----------胆嚢結石Lemmel症候群----------十二指腸傍乳頭部憩室Rotor症候群:遺伝性疾患で体質性黄疸のひとつLemmel症候群:十二指腸傍乳頭部憩室により胆管や膵管の開口部を圧排し通過障害を起こすしたものMirizzi症候群:胆嚢頸部に嵌頓した胆嚢内胆石によって、炎症が加わり総肝管や総胆管が圧迫されて狭窄し、胆汁うっ滞による閉塞性黄疸を生じる頻呼吸の出現:末梢組織の低酸素状態を反映胆管癌のリスクファクター①肝内結石症②先天性胆道拡張症:約1/3に胆管癌を合併する③膵?胆管合流異常症:胆嚢癌ほどではないが胆管癌の危険因子となる④原発性硬化性胆管炎(PSC):5?10%に胆管癌を合併する原発性胆汁性胆管炎(PBC、原発性胆汁性肝硬変):進行すると肝細胞癌を伴うことがある非閉塞性腸管虚血(non-occlusivemesentericischemia:NOMI)?腸間膜血管主幹部に器質的な閉塞を伴わないにもかかわらず、分節状、非連続性に腸管の血流障害をきたし、腸間膜虚血や腸管壊死を呈するものである。?特異的症状がなく、重症化して診断されるため、致死率が高く、予後不良。?リスク因子:維持透析、心臓手術後、薬剤(カテコラミン、ジギタリス、利尿薬)など。04膵疾患膵管拡張を伴う膵嚢胞性疾患:膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)慢性膵炎:主膵管の狭窄や拡張による数珠状の変化膵体部癌:膵癌の膵管閉塞部位より末梢側の拡張腫瘍マーカーCA19?9:膵臓癌や胆道系の悪性腫瘍SCC:扁平上皮癌NSE:神経内分泌腫瘍、肺小細胞癌膵管内乳頭粘液性腫瘍〈IPMN〉膵管上皮由来の粘液産生性膵腫瘍膵頭部に好発粘液貯留によりVater乳頭部の開大および膵管拡張MRCP:多房性(ブドウの房状)の貯留性囊胞を認める。膵管内進展や膵管との交通を認める。膵管鏡:膵管内乳頭増生が多房性イクラ状腫瘍として認めるMCN(粘液性嚢胞腫瘍)膵管上皮由来厚い被膜に覆われた球形隔壁を有する自己免疫性膵炎:内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈ERCP〉で膵管の狭細像を認める膵癌外分泌系の腫瘍が大多数を占める膵管癌が約90%を占め膵癌はやや男性に多い。膵頭部癌が約60%で最も多い膵臓癌は進行癌で発見されることが多く、肝癌より予後は悪い膵臓癌の罹患率は増加している慢性膵炎診断腹部超音波検査やCT:膵石の確認ERCP:膵管の不規則な狭窄と拡張や主膵管の膵石や蛋白栓による閉塞が認めPABA排泄試験(PFD試験):尿中PABA排泄率の低下——6時間排泄率は70%以下となる(基準値:70%以上)急性膵炎における膵酵素の推移血清アミラーゼ:発症直後から上昇し、1?2日で最高値に達し、発症後1週以内に速やかに正常化することが多い。血清アミラーゼ:急性膵炎では最も早く正常化尿中アミラーゼ:血清アミラーゼよりも正常化が遅れ、発症後2?3週で基準値に戻る血清リパーゼ:発症後2?3週で正常化エラスターゼⅠ:急性膵炎で血清中で上昇する酵素の一つであるが、その正常化は遅く、尿中アミラーゼの正常化後も異常値をとり、正常に復するのは3?4週後であるので、治癒判定の指標とされる。自己免疫性膵炎中高年の男性に多く無痛性閉塞黄疸、上腹部不快感、糖尿病などが生じる高γグロブリン血症、高IgG血症(1,mg/dL以上)(特にIgG4)抗核抗体陽性、リウマトイド因子陽性などが血液検査所見画像所見:膵腫大、主膵管狭細像ステロイド治療が有用なことが多い膵管内乳頭粘液性腫瘍〈IPMN〉主膵管内のイクラ状隆起性病変主膵管:分泌粘液によりびまん性拡張膵管内の乳頭状増生分枝型:膵管分枝のブドウの房状拡張Vater乳頭口の開大、粘液分泌慢性膵炎の原因アルコール性が約70%と最も多く次に原因不明の特発性が20%胆石性は3%である慢性膵炎:膵内分泌障害によりインスリン分泌が低下して耐糖能異常を伴うことが多い膵外分泌機能の低下膵液量は低下リパーゼを含む膵酵素の分泌が低下して、脂肪が消化できないので糞便中脂肪量の増加を認める膵液中重炭酸濃度は低下キモトリプシンなどの膵酵素の分泌も低下して、BT-PABA試験でBT-PABAが分解されないためPABAとして吸収することができないので、尿中PABA排泄量の低下を認める。膵腫瘍と画像所見の組合せ腺房細胞癌----------血流の豊富な腫瘍膵仮性嚢胞----------造影効果を認めない漿液性嚢胞腫瘍----------小嚢胞の集簇する多房性嚢胞腫瘍粘液性嚢胞腫瘍----------大きな嚢胞腔をもつ腫瘍膵管内乳頭粘液性腫瘍----------膵管拡張粘液性嚢胞腫瘍膵管上皮由来中年女性に多く膵体尾部に好発大きな嚢胞腔をもつ膵嚢胞の分類嚢胞内壁の上皮の有無により、①真性膵嚢胞:上皮あり、腫瘍性②仮性(または偽性))膵嚢胞:上皮なし、すべて後天性に分けられるが、これは組織学的検索をしないと判別が困難である。多発性筋炎:皮膚症状や筋肉痛、CK上昇ケトアシドーシスの治療:速効型インスリンと生食を投与抗酵素療法:蛋白分解酵素阻害薬(メシル酸ガベキサート、FOY)を点滴静注慢性膵炎の治療?一般療法:禁酒、脂肪制限食?リパーゼ含有消化酵素薬経口補充?糖尿病があればインスリン投与?外科的治療蛋白制限食:肝硬変(非代償期)や慢性腎臓病(CKD)MCN:悪性であるので、診断され次第手術の適応IPMN分枝型:約60%は切除せずに経過観察が可能●膵癌の抗腫瘍薬療法①ピリミジン骨格をもつ代謝拮抗剤であるゲムシタビンは進行膵癌に対する第一選択の薬剤で、その抗腫瘍効果は10~20%程度で根治的ではないが延命効果は認められている。②TS-1③アルブミン懸濁型のパクリタキセル注射薬(「アブラキサン」)●performancestatus?治療に先立ちperformancestatus(PS)を判断する。診断時のPSは治療効果や予後に関与する。金色闪光

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